筋トレスイマーTANZAのスポユニフェチな日々 2010年12月15日
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    まいどばかばかしいお噺を一席 ゲイ落語「時汁屋」
    今日はチョット変わった趣向・・・蔵出しカットの再構成を寄席バージョンで

    寄席の方へどうぞ。

    つるつる、チントンシャン、ドンドン。
    えー、じゅるじゅる亭たらしと申しやす。
    どーぞ、お見知りおきを。
    世にばかばかしいお噺は、まあ、はいてすてるほどありますが、
    落語の世界にもたくさんございますな。
    有名なところでは、「時そば」なんて皆さんもよくご存知でござんしょ?
    もともとは上方噺の「時うどん」を、江戸の下町に置き換えた噺でござんしてね、
    まあ、今じゃこっちの方が有名になっちゃった。
    上方じゃ「うどん」をよく食べますがね、江戸じゃなんてったって「そば」ですからね。

    でね、実はね、この世界に置き換えた噺もあるんでござんすよ。
    どの世界って?
    あーた、なにカマトトぶってるんでやんすか。
    この世界は、この世界。ゲ○の世界じゃないですか。なに?
    それを言わせたかった?
    やな、客だねー。まあいいや。
    でもね、お客さん。この世界じゃね、そばでもうどんでもないんですよ。
    何だと思います。わからない?
    にぶいねー。汁ですよ、、汁、し~る。皆さんの大好きな「し~る」。
    何の汁かはもう、オレは言わねーよ。あんたたち、よ~く知ってんだからね。
    口にはしませんよ。絶対に。
    夜になるとね、その汁を売り歩く「時汁屋」ってのがね、夜になると出没するらしいんですって。この世界では。
    ほらほら、さっそく、そこの横町から、出てきやがった。
    お客さん、ラッキーだねえ。一夜で出会うなんて。
    なかなか会えるもんじゃないんでござんすよ。

    「と~き~じる~、時汁!」
    「とーきーじる~~はいかがっすか~~」
    「あ~まくて、と~ろとろ、どっぷ~~、じゅる」

    raku1-1
    おい、そこの兄さん。あんた、ひょっとして、近頃評判の時汁屋かい?
    「へい、そうッスけど、よくわかったッスね。」
    なに言ってやがる。そんなカッコしてりゃ誰だってわかるじゃねーか。
    ナニをギンギンにおっ立てて、汁たらしっぱなしで、へこへこ腰くねらせて歩いてりゃよ。
    「アッ、そうッスね。へへ。」

    raku1-2
    で、今日の調子はどうなんだい?
    汁の調子は?
    これから一発やりに行くところなんだが、ちょうどいいところだ。
    景気付けに一杯ぐいっとやっていきたいんだがな。
    「お客さん、聞くだけヤボってもんですぜ。」
    「見りゃわかるじゃないッスか。ぜっこーちょーですぜ。」
    「もう、最近マジ、出が良過ぎて、あふれて、あふれて、しょーがねーんで、ストッパーなんかつけちゃって。」

    raku1-3
    「それでこうやって、夜は時汁屋をやってるんス。」
    「たっぷり出しますんで、旦那、二杯でも三杯でもやってほしいッス。」
    「赤いサヤ袋のなかは、もうこんなんで、とろっとろなんスよ。」
    「あ、これちょっと前にもさらしたんだった。へへへ。」
    「待ち時間なしで、すぐにいけますから。すましでも、にごりでも。」

    par1-18
    ほー、すましも、にごりも、両方いけるのかい?
    「へい、まあ、順番としては、どーしても、初めはすましで、おあとがにごりになりますが。」
    まあ、そりゃ、そうだろな。
    じゃあ、まず「すまし」をたっぷりもらおうか。
    「へい」とろとろとろ~~~
    「へい、すまし一丁、お待ち。」


    「いかがッスか、すましは。」
    「今日はがまんにがまんして、たらしながら歩いてきましたんで、自信あるんスけど・・・」
    う~ん。
    ねばっこさもいいし、苦みの中にほんのり甘さもあって、たまんねーね。うまい!
    口の中でとろける。
    「アザっス!」
    「お客さん、今日はイカ風味のすましも用意できますが・・・」
    え、あるの?
    ほいじゃもらおうか、そのイカ風味。
    「へい、ちょい、白いのがにごって混じるかもしれませんが、いいッスか?」
    あーそれもいいね。
    「ほいじゃ」つ~~~~~
    「へい、お待ち。」


    う~~~ん、まったり。確かにイカ風味。
    少々くっさいけど、これはこれでいいね。
    おー、だんだん精がついて、ムラムラしてきた。
    じゃあ、今度はにごりをもらおうか。
    この調子じゃテキーラなみのキョーレツなやつが飲めるかな?
    だがしかしだよ、飲んだあと前後不覚になって、大みえきって暴れ回るのは困るんだが・・・
    「大丈夫ッスよ旦那。へい、さっそく。」しこしこ~~、
    「今出しますんで、ちょいお待ちを。ウッ!」
    「ア、アッ、イ、イック~~。これだから、時汁屋やめらんねえ。」
    「へい、お待ち。このまますすっていいッス。」


    「ぺろぺろして、絞り出していいッスよ。」
    「大サービスだ~~。オレも気持ちいいし。これ、時汁屋の役得だね」
    兄さん、ほんとにじゅるじゅるだね、うまい!
    あ~~、マンゾク。おー、効くなあ、時汁屋。ますますムラムラしてきた。
    さて一発やりに行くかな。時汁屋、お代はいくらだい?
    「へい、今も昔も変わらず、16文で。」
    安いなあ。じゃあ、いくぞ、1、2、3・・・7、8、今何時だい?
    へい、九つで。
    10、11、・・・ほら16文。確かに払ったぞ。(スタスタスタ)
    「あっれ~??、1文足りねー、今何時だい、九つ、 10、11・・しまった。」
    「あのじじい~~、1文サバ読みやがった。」
    「クッソー、サービスしてやったのに・・・今度あったらギタギタにしてやる」
    「しょうがねえ。気を取り直して、次行こ。ひょうたんで。」
    「え~、と~き~じる~、時汁!」
    「とーきーじる~~はいかがっすか~~」
    「あ~まくて、と~ろとろ、どっぷ~~、じゅる」

    raku1-9


    その昔、日暮れを暮六つと申していた頃はですね、今でいう2時間ごとくらいに、五つ、四つ、と呼びまして、真夜中は九つ、と申しておりました。
    なんか、ややこしいね。でもそうだったんだから、しょうがない。
    で、このイキでいなせな時汁屋の兄ちゃんは、せっかくカラダを張って商売してたのに、ワル知恵の働くヤツにひっかかって1文損をしてしまったわけなんですね。
    たかが1文、されど1文。
    でもね、人間はこうやって、鍛えられていくもんでござんすよ。時汁屋頑張れ。

    ところが、この二人のやりとりを陰でこっそり見ていた野郎がいた。
    こいつもまた「汁」が好きでしてね、次の日、じっとしていられない。
    日が暮れたらもう町に繰り出して、ちょっといかがわしい、時汁屋がでそうなくらがりの通りを必死で探し歩いた。
    今で言う夜の十時頃、当時は四つと申しておりましたが、ようやく、時汁屋らしい、変な風体の野郎と出くわした。でも、なんかしょぼいカッコの野郎。
    (席亭コメント:こんなカットみっともないから、出したくねーけど、ストーリー思いついちゃったからには、しょうがねえ。トホホ・・・)

    raku1-10
    おい、そこの兄さん。あんた時汁屋かい?
    『ひえ。へ、へい、今日から・・』
    え? 今日から? ってどういうことだい?
    『仕事なくて、食うものもないんで、しょうがないから今日から時汁屋でもやろうと思って、日暮れから始めたばっかりなんです。お客さんがお初なんですう~。』
    えっ! オレが初めての客なの?
    こいつは参ったなあ。しょうがねえ、まあいいや。で、今日の調子はどうだい?
    『調子ってナンすか?』
    調子は調子だよ。ナニの調子はどうかって聞いてんだよ。
    ナニの調子がよくなきゃ、時汁屋なんて、できねーだろが。
    『はあ、きのうまで一週間何もくってないんで、腹へって調子って言われても・・・』
    なんだよそれ、まったく、よくそれで時汁屋なんて言ってるな。
    『へ、へい、頑張りますんでヨロシクお願いします。』
    じゃあ、な、まず「すまし」をくれ。
    『す、すまし?』
    すましは、すましだろうが。お前、時汁屋やるってんだから、ガマン汁ためこんで、出てきたんだろ?
    『オレ、がまんはしねータチで、ちょうど家を出る時に出したくなって、それで・・・』
    なに?出してきたあ?
    じゃ、もう出ねーのか?
    『ちびっとなら』
    もう、ちびっとでもいい。出せ。こうなったら、ナニが何でも出せ。
    『へ、へい』ちびっ。
    ったく、これっぽっちかい。なさけねーなあ。飲んだ気がしねえ。
    そんじゃあよ、にごり、にごり1杯頼むよ。
    『に、にごり? なんすか、そのにごりって?』
    おめーなあ、おめーは時汁屋なんだろ!
    時汁屋だったら、にごり出すのがそもそもの仕事だろーが。
    にごりと言やー、この世界じゃ、ザー汁!、雄みるく!、だろが、この野郎!
    さっさと出しやがれ。出せ。オレは客だぞ。客を待たせるなってんだ!
    『さー、出るかどうか、や、やっては見ますが。ちょっと、お待ちを』
    しこ~しこしこ、しこ~~、ぴっ
    10

    『お客さん、これで勘弁ッス、昨日なんにもすることなくて、つい何回も出しちまったもんで』
    ばっかも~ん。それでも時汁屋なのか!。客に恥かかせやがって。
    同じ時汁屋でも昨日見たヤツとえらい違いだ。
    もういい、オレは帰る。
    『お客さん、ちっとは飲んでもらいやしたからお代を』
    ナニ! これで金払えってのか!
    『汁お出ししたのは違いないッスから。それに腹ぺこなんで、助けてくださいよ。それに寒くて、もう、ナニがちぢみナマコで・・・』
    そんなもん見たくもねえ。ちっ、いくらだ?
    『へい、あっしも時汁屋の組合はいったから、協定料金で16文』
    たったあれっぽっちで16文かい。たっけーなあ。ひでー目にあった。
    いくぞ、1、2・・・7、8、時汁屋、今何時だ?
    『ひえ、四つで』
    5、6、7、8、ん?、9、10・・・16、確かに16文はらったぞ。
    払ったが・・・なんか変だぞ???
    『ありがとござんした~~』すたすたすた

    この客は時汁屋に会いたいあまりに、家を出る時間が早過ぎたんですね。
    で、ろくに汁も飲めねーのに、余計にお代を払うハメになっちゃった。
    よござんすか、くれぐれも、時汁屋には気をつけなさるように。
    ピンキリさまざまでござんすからね、ホント。

    え、どこへ行けば時汁屋に会えるかって?
    さあ、よくは知りませんがね、なにやら、あやかし橋とかいう橋のたもとには、ちょくちょく出るとか言う、いや、これはホンの噂にしかすぎませんがね。
    でも、どーしても会ってみたいんなら、そのあやかし橋ってのをお探しになったらどうです?
    この世界にはあるらしいですから。どの世界?
    やだなあ、もう。ゲ○の世界ですよ。同じこと、何回もいわせなさんな。
    ともかく、くれぐれも変な時汁屋につかまりなされんようにね。
    たかが1文、されど1文、でござんすよ。
    えー、おあとがよろしいようで。
    じゅるじゅる亭たらし、でございました。

    またのご来場お待ち申しております。
     席亭TANZA

    えー、席亭よりちょっと、ごあいさつ。
    本日コメントもらった。まあ、UPするほどのコメントじゃないので、オープンにはしないけど、半年やってきたオレのブログにあきたらしい。
    いいんだよ、あきても。誰だって、いつか、飽きる時期はやってくる。
    オレのやってることは、初めから全然変わってないし、これからもたぶん変わらない。変えようもない。
    だから、あきたならあきたで、それでいいんだよ。
    それより、今まで見てくれてありがとう。感謝です。
    これからは、自分にあった、見ていて気持ちよいブログを見つけて下さい。
    見つけられなかったら、まあ、自分でブログを始めることだね、タカ君。オレもそうだったから。
    ってことで、わざわざメアド教えてくれたけど、レスメールはしないから。
    健闘を祈る。ではでは。
    チントンシャン、デンデン、ピー~~~~~


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